保険薬局
薬局はどこへ向かうのか ―財務省が示す 「次のモデル」 ―
薬局経営の今とこれから
株式会社iMus 代表取締役社長 薬剤師 安田 幸一
財務省は令和7年11月5日、財政制度等審議会財政制度分科会において、来年度予算編成に向けた社会保障改革の考え方を示し、2026年度調剤報酬改定について適正化の必要性を強く訴えました。薬局において、今後の改定に向けて何が問われ、どのような準備が必要かを整理します。
1.調剤をめぐる財務省の視点
薬局・調剤報酬について、財務省が提示した資料には、かなり強い改革圧力が読み取れます。調剤薬局の利益率が 「一貫して高水準で推移」 してきたにもかかわらず、「処方箋1枚当たりの調剤技術料の伸びは、過去の改定率を大きく上回っている」 という実態が指摘されています。
また、処方箋の受付や集中率の高い薬局が、いわゆる 「門前集中」 構造を形成し、「非最適な提供体制」 であるとして改善を促す文言も示されています。
さらに、調剤基本料1、地域支援体制加算、後発医薬品調剤体制加算など、薬局を取り巻く報酬・体制加算の制度設計についても見直しの必要性が明記されています。例えば、「処方箋集中率が高い薬局等における調剤基本料1の対象から除外すべき」 との指摘が資料内で示されています。
薬局には 「数(処方枚数・受付件数)を中心にした量的モデル」 から、「機能・価値を明確にした提供体制・対人支援型モデル」 への転換を迫る強いメッセージが込められているものと感じます。
また、処方箋の受付や集中率の高い薬局が、いわゆる 「門前集中」 構造を形成し、「非最適な提供体制」 であるとして改善を促す文言も示されています。
さらに、調剤基本料1、地域支援体制加算、後発医薬品調剤体制加算など、薬局を取り巻く報酬・体制加算の制度設計についても見直しの必要性が明記されています。例えば、「処方箋集中率が高い薬局等における調剤基本料1の対象から除外すべき」 との指摘が資料内で示されています。
薬局には 「数(処方枚数・受付件数)を中心にした量的モデル」 から、「機能・価値を明確にした提供体制・対人支援型モデル」 への転換を迫る強いメッセージが込められているものと感じます。
2.財務省が提示する調剤に対する改革の方向性
(1)調剤報酬の適正化・効率化
「調剤報酬(技術料)については、過去の改定率を大きく超えて実際の技術料が伸びてきたことも踏まえれば、適正化の方向で検討すべき」 と明記されており、薬局側に対して 「単純な技術料の延伸」 モデルからの転換を促しています。
(2)提供体制・薬局数・薬剤師数の適正化
財務省は 「薬剤師と薬局数の増加に歯止めがかからないのは、希少な医療資源の適正配分という観点からも問題である」 と指摘しています。また、処方箋集中率の極めて高い薬局を調剤基本料1の対象から除外すべきともしており、「規模・集中・門前モデル」 からの脱却を求めています。
(3)加算制度・対人支援業務・地域連携の強化
資料では、薬局の地域における機能強化、在宅・地域包括ケアへの参画、薬剤師による服薬指導・残薬管理といった対人支援業務の重視が示されています。調剤基本料、地域支援体制加算、後発医薬品調剤体制加算などの制度設計の見直しが議論対象とさ れており、薬局に求められる役割の再定義が進んでいることがうかがえます。
調剤薬局に求められているのは、「量から質へ」 「枚数・件数から成果・価値へ」 「個別機能から地域連携体制へ」 という転換であると言えます。
「調剤報酬(技術料)については、過去の改定率を大きく超えて実際の技術料が伸びてきたことも踏まえれば、適正化の方向で検討すべき」 と明記されており、薬局側に対して 「単純な技術料の延伸」 モデルからの転換を促しています。
(2)提供体制・薬局数・薬剤師数の適正化
財務省は 「薬剤師と薬局数の増加に歯止めがかからないのは、希少な医療資源の適正配分という観点からも問題である」 と指摘しています。また、処方箋集中率の極めて高い薬局を調剤基本料1の対象から除外すべきともしており、「規模・集中・門前モデル」 からの脱却を求めています。
(3)加算制度・対人支援業務・地域連携の強化
資料では、薬局の地域における機能強化、在宅・地域包括ケアへの参画、薬剤師による服薬指導・残薬管理といった対人支援業務の重視が示されています。調剤基本料、地域支援体制加算、後発医薬品調剤体制加算などの制度設計の見直しが議論対象とさ れており、薬局に求められる役割の再定義が進んでいることがうかがえます。
調剤薬局に求められているのは、「量から質へ」 「枚数・件数から成果・価値へ」 「個別機能から地域連携体制へ」 という転換であると言えます。
3.今後、薬局で実践すべき内容
こうした財務省の問題提起を踏まえ、薬局として次のような戦略・準備が必要と考えます。
(1)サービス提供モデルの見直し
受付件数・処方枚数頼りから脱却し、「地域の医薬品供給拠点」 「在宅支援・服薬フォロー拠点」 としての機能を明確に位置づけ、日々の実践につなげていくことが重要です。
(2)機能・価値の可視化
多剤併用患者の減薬、残薬削減、調剤フォロー等の件数、地域連携の実績といった 「成果(実績)」 を見える化し、将来の調剤報酬改定に備えておく必要があります。
(3)効率化・業務構造の改革
タスクシェアリング・タスクシフト、DX・ICT活用、物流・在庫管理の最適化など、「コストを抑えつつ価値を生み出すモデルづくり」 を進めることが求められます。
(4)規模・立地戦略の再考
過度な門前集中・多店舗展開モデルは、制度的に逆風となる可能性があります。小規模であっても 「薬局の機能、チーム力」 で勝負できる仕組みや組織体制を整備し、地域に必要とされる薬局像を描くことが求められます。
(5)報酬制度の理解と活用
調剤基本料、各種体制加算、地域支援体制加算、後発医薬品調剤体制加算など、制度設計の変更が提言されている項目について、自店舗での算定状況や要件適合性を事前に点検し、改定への備えを進めておく必要があります。特に薬学管理料の強化が必須です。
(1)サービス提供モデルの見直し
受付件数・処方枚数頼りから脱却し、「地域の医薬品供給拠点」 「在宅支援・服薬フォロー拠点」 としての機能を明確に位置づけ、日々の実践につなげていくことが重要です。
(2)機能・価値の可視化
多剤併用患者の減薬、残薬削減、調剤フォロー等の件数、地域連携の実績といった 「成果(実績)」 を見える化し、将来の調剤報酬改定に備えておく必要があります。
(3)効率化・業務構造の改革
タスクシェアリング・タスクシフト、DX・ICT活用、物流・在庫管理の最適化など、「コストを抑えつつ価値を生み出すモデルづくり」 を進めることが求められます。
(4)規模・立地戦略の再考
過度な門前集中・多店舗展開モデルは、制度的に逆風となる可能性があります。小規模であっても 「薬局の機能、チーム力」 で勝負できる仕組みや組織体制を整備し、地域に必要とされる薬局像を描くことが求められます。
(5)報酬制度の理解と活用
調剤基本料、各種体制加算、地域支援体制加算、後発医薬品調剤体制加算など、制度設計の変更が提言されている項目について、自店舗での算定状況や要件適合性を事前に点検し、改定への備えを進めておく必要があります。特に薬学管理料の強化が必須です。
4.まとめ
令和7年11月5日の財務省資料は、調剤薬局を取り巻く構造的な変革要求を明確に示したものと言えます。すなわち、「処方枚数をただ積み上げるだけのモデル」 から、「地域医療の一翼を担う価値・機能型モデル」 への移行が不可避であるというメッセージです。
医科側で進む機能分化・連携・効率化と同様に、薬局側にも 「提供体制・報酬制度・地域役割」 の三軸での変革が求められており、それにどれだけ早く、主体的に対応できるかが、今後薬局として生き残れるかどうかを左右すると考えます。真に地域に必要なサービスを提供し、成果(実績)を出し、それを報酬に結びつけていく。こうした 「価値型・機能型薬局」 への転換が、今まさに求められていると言えるでしょう。
【2026年1月号 Vol.9 Pharmacy-Management 】
医科側で進む機能分化・連携・効率化と同様に、薬局側にも 「提供体制・報酬制度・地域役割」 の三軸での変革が求められており、それにどれだけ早く、主体的に対応できるかが、今後薬局として生き残れるかどうかを左右すると考えます。真に地域に必要なサービスを提供し、成果(実績)を出し、それを報酬に結びつけていく。こうした 「価値型・機能型薬局」 への転換が、今まさに求められていると言えるでしょう。
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