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新たな事務連絡に沿った算定のポイント

コロナ特例の事務連絡(その72)について要点
株式会社ウォームハーツ 古矢 麻由
令和4年7月22日、新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて新たな事務連絡(その72)が発出されました。
本稿では新たな事務連絡に沿った算定のポイントについてお伝えいたします。

Q1: コロナ特例の事務連絡(その72)について要点を教えて下さい。
A1: 診療・検査医療機関かつ自治体HPに公表している医療機関に対して下記2つの特例項目の算定が2022年9月30日まで延長されました。
① コロナ疑い患者に対する二類感染症患者入院診療加算(外来) 250点
② 自宅・宿泊療養を行っている重症化リスクの高い患者に対する電話や情報通信機器による療養上の管理に係る点数 147点

●Point1: 前述A1 ①二類感染症患者入院診療加算(外来)250点の留意点
⇒ 公表している診療・検査対応時間内のみ算定
算定事例 医療機関:診療・検査医療機関かつ自治体HPに公表している診療所。診療・検査対応時間は月~土曜の9~17時。
コロナ疑いのため、8/5金曜13時初診。 コロナ核酸検出(検査委託以外)を実施し、陰性。
★⇒今回算定延長になった項目(前述A1①),■⇒公費の取り扱い
11 初診料 288×1
13 院内トリアージ実施料 (診療報酬上臨時的取扱) 300×1 二類感染症患者入院診療加算(外来診療・診療報酬上臨時的取扱) 250×1 ★
60 SARS-CoV-2 核酸検出 (検査委託以外) 700×1 ■,微生物学的検査判断料 150×1 ■,鼻腔・咽頭拭い液採取 25×1
レセプト摘要欄 2 日前より38.2℃あり、新型コロナウイルス感染症を疑い検査を実施。

●Point2: 前述A1
② 電話や情報通信機器による療養上の管理に係る点数 147点の留意点
⇒対象患者 重症化リスクの高い患者
ア.65歳以上
イ. 40歳以上65歳未満のうち重症化リスクが2つ以
上(ワクチン接種1回や未接種、悪性腫瘍、慢性呼吸器疾患(COPD 等)、慢性腎臓病、心血管疾患、脳血管疾患、喫煙歴、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満(BM I30 以上)、臓器の移植・免疫抑制剤・抗がん剤等の使用その他の事由による免疫機能の低下)
ウ.妊娠している者
⇒対象機関:A1に示す①の他②も算定可能
① 診療・検査医療機関かつ自治体HPに公表している医療機関
② 保健所等から健康観察の委託を受けている医療機関
⇒ 主として診療を行う保険医の属する1つの機関で、1日1回算定
⇒2022/5/1~2022/9/30まで算定可能 算定事例
保健所から健康観察の委託をうけた診療所。70歳の陽性患者。
※陽性患者は全て公費負担
12 二類感染症患者入院診療加算(電話等再診料・診療報酬上臨時的取扱) 250×1
13 電話等による診療(新型コロナウイルス感染症・臨時的取扱)147×1

●Point3: コロナ陽性患者への外来診療の臨時的取扱いに係る加算
<外来診療の場合>
⇒救急医療管理加算1(診療報酬上臨時的取扱) (COV・外来診療) 950×1 *1
<在宅の場合>
⇒救急医療管理加算1(診療報酬上臨時的取扱)(COV・往診等) 2850×1 *1
<電話等初再診料の場合>
⇒二類感染症患者入院診療加算 (電話等初診料・診療報酬上臨時的取扱)250×1
⇒ 二類感染症患者入院診療加算(電話等再診料・診療報酬上臨時的取扱) 250×1
*1 該当者は乳幼児加算や小児加算を算定。
中和抗体を投与の場合は別途高点数となります。

Q2: 患者さんが都道府県等から無償譲渡された抗原定性検査キットを診療・検査医療機関に持参し、医師が検査を行った場合は検査料と判断料を算定できますか?
A2: 検査料と検査判断料を算定できます。患者さん自身で事前に検査を行った場合は算定できません。(令和4年7月28日 事務連絡その73)


【2022. 9. 1 Vol.551 医業情報ダイジェスト】