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医薬品リスク管理計画RMPとは?

薬局の現場での活用方法について
一般社団法人薬局支援協会 代表理事 薬剤師 竹中 孝行
令和6年度の調剤報酬改定における「特定薬剤管理指導加算3のイ」では、RMP(Risk Management Planの略)を必要とする新しい医薬品が処方された際、RMPに関連する情報提供資材を用いて指導を行うことで、新設された点数を加算することができます。RMPとは、薬物療法の有効性と安全性を確保するために不可欠な医薬品情報のことです。すでにRMPを活用している方も多いかと思いますが、ここで改めてRMPの概要と、薬局の現場での活用方法について詳しく説明します。

■特定薬剤管理指導加算3のイ

令和6年度の調剤報酬改定で、特定薬剤管理指導加算3のイにおいて、以下の内容が新設されました。

特定薬剤管理指導加算3 5点
イ 特に安全性に関する説明が必要な場合として当該医薬品の医薬品リスク管理計画に基づき製造販売業者が作成した当該医薬品に係る安全管理等に関する資料を当該患者に対して最初に用いた場合

具体的には次の2つの場合があります。
  • RMPに基づきRMPに係る情報提供資材を活用して指導をした場合
  • 緊急安全性情報(イエローレター)、安全性速報(ブルーレター)が新たに発出された際に、安全性に関わる情報を指導した場合

■RMPとは

RMP(Risk Management Plan、医薬品リスク管理計画)は、薬剤の開発、審査、市販後のリスク管理を統合した重要な文書です。医薬品のリスクを最小化する目的で、開発から審査段階で得られた情報に基づきR MPが作成され、薬剤が承認された後に最終版が公開されます。
この計画の目的は、医薬品に伴う一定のリスク(副作用など)をできるだけ低減し、医療関係者にその内容を共有することで患者の安全を確保し、医薬品の効果と安全性のバランスを維持することにあります。市販後に得られる安全性・有効性の情報に基づいて、RMPは定期的に見直されます。


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【2024.7月号 Vol.338 保険薬局情報ダイジェスト】