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DPC/PDPS「診断群分類点数表の見直し」の影響は?

診断群分類ごとには、どのような変更があったか
株式会社メデュアクト  代表取締役 流石 学
令和6年度改定は、入院料の新設をはじめ、大幅な見直しになった。DPC/PDPS(以下、DPC制度)においても、ここ数回の改定と比較して、最も大胆な改定になっているものと認識している。

まずDPC対象病院の基準の見直しとして、以前から議論されていたDPC制度からの退出ルールがある。1月あたりデータ数が90未満の病院は、入院患者数を増やせなければ、令和8年度改定でDPC制度から退出しなければならない。従来からデータ病床比の基準はあったものの、基準に満たない病院は数病院に限られていた。今回設定された「データ数に係る基準を満たさない病院」には、全国で103病院が該当している。

医療機関別係数の見直しでは、効率性係数の評価手法が変更になる影響は大きいだろう。「在院日数の短縮を評価」という評価目的は同じでも、優先順位が変わってくる。効率性係数を上げようとすれば、病床管理にかかる戦略を見直す必要がある。今回の変更の影響を受けて、効率性係数が一気に低下した病院もあるのではないだろうか。

診断群分類点数表の見直しは、点数設定方式E(以下、E方式(その他の方式も同様))の新設以外は、診断群分類ごとの設定日数と点数の細かい変更という恒例パターンを考えていたら、決してそうではなかった。B方式の該当診断群分類の大幅拡大、脳梗塞と肺炎で試験導入されていたCCPマトリックスの整理・簡素化(脳梗塞の診断群分類数は1,584分類から101分類に、肺炎は168分類から52分類に減少)など、目立ってはいないものの大幅な変更になっている。


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【2024. 5. 1 Vol.591 医業情報ダイジェスト】