保険薬局
薬剤師の資質向上
継続的に地域医療をサポートしていくことが必要
開局薬剤師 岡村 俊子
2022年12月28日に厚生労働省より、第8次医療計画等に関する検討会「第8次医療計画等に関する意見のとりまとめ」が公表された。2024年から2029年の5年計画である。
医療提供体制に関する事項は、がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患の5疾病、救急、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児医療(小児救急医療を含む。)及び新興感染症発生・まん延時における医療の6事業並びに在宅医療を医療計画に定めることとなった。
以下に薬剤師に関わる主な項目を抜粋して紹介したい。
医療提供体制に関する事項は、がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患の5疾病、救急、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児医療(小児救急医療を含む。)及び新興感染症発生・まん延時における医療の6事業並びに在宅医療を医療計画に定めることとなった。
以下に薬剤師に関わる主な項目を抜粋して紹介したい。
【薬剤師の確保について】
薬剤師の資質向上の観点に加え、薬剤師確保の観点から、病院薬剤師及び薬局薬剤師それぞれの役割を明確にし、薬剤師の就労状況の把握及び地域の実情に応じた薬剤師の確保策を講じること、地域医療介護総合確保基金(修学資金貸与、病院への薬剤師派遣)の積極的な活用、都道府県の薬務主管課と医療政策主管課が連携して取り組むこと等が必要である。
・・・私が経営する薬局にも年間5~ 6 名の薬学実習生が来るが、半数以上が奨学金貸与を受けている。病院に就職したいという思いはあっても、就職後の返済額の多さを考えるとドラッグストアや大手調剤チェーンを選ぶ学生が多いのは事実だ。もちろん、ドラッグストアの研修制度や福利厚生の充実を魅力に感じることも多いようだ。奨学金返済支援により病院薬剤師として一定期間の勤務を経たのちに薬局に勤務することは、技術習得や病院・薬局両方の立場が分かるという意味で、学生にも薬局にもメリットが大きいと私は思う。
・・・私が経営する薬局にも年間5~ 6 名の薬学実習生が来るが、半数以上が奨学金貸与を受けている。病院に就職したいという思いはあっても、就職後の返済額の多さを考えるとドラッグストアや大手調剤チェーンを選ぶ学生が多いのは事実だ。もちろん、ドラッグストアの研修制度や福利厚生の充実を魅力に感じることも多いようだ。奨学金返済支援により病院薬剤師として一定期間の勤務を経たのちに薬局に勤務することは、技術習得や病院・薬局両方の立場が分かるという意味で、学生にも薬局にもメリットが大きいと私は思う。
【在宅医療の体制整備】
訪問診療における、医療機関間の連携やICTの活用による対応力強化、これまで訪問診療を担ってこなかった医療機関や新たに開業する医療機関の訪問診療への参入促進。~省略
「訪問薬剤管理指導」
〇 多様な病態の患者への対応やターミナルケアへの参画等の観点から、地域医療介護総合確保基金等を活用し、医療機関等と連携して行われる研修や、カンファレンス等への参加を通じて、在宅医療に関わる薬剤師の資質向上を図る。
〇 麻薬調剤や無菌調剤等の高度な薬学管理が可能な薬局の整備状況や実績について把握・分析を行い、在宅医療に必要な医薬品等の提供体制を整備する。
〇 地域連携薬局の在宅医療への貢献について、今後調査を進めることとし、その結果も踏まえて、取組を検討する。
〇 指標の見直し
「訪問薬剤管理指導」
〇 多様な病態の患者への対応やターミナルケアへの参画等の観点から、地域医療介護総合確保基金等を活用し、医療機関等と連携して行われる研修や、カンファレンス等への参加を通じて、在宅医療に関わる薬剤師の資質向上を図る。
〇 麻薬調剤や無菌調剤等の高度な薬学管理が可能な薬局の整備状況や実績について把握・分析を行い、在宅医療に必要な医薬品等の提供体制を整備する。
〇 地域連携薬局の在宅医療への貢献について、今後調査を進めることとし、その結果も踏まえて、取組を検討する。
〇 指標の見直し
- 麻薬(持続注射療法を含む)の調剤及び訪問薬剤指導を実施している薬局数
- 無菌調剤(TPN輸液を含む)の調剤及び訪問薬剤指導を実施している薬局数
- 小児の訪問薬剤指導を実施している薬局数
- 24時間対応可能な薬局数
小児医療に関しては、小児は夜間・休日に体調が悪化しやすいことから就労世代が安心して育児を行うために重点的に訪問薬剤指導の体制が必要であることは理解できる。麻薬・無菌調剤・24時間対応は以前から指標に上がっているが、本当に需要に対する供給が足りていないのかどうかを個人的には知りたい。たぶん、国は病院薬剤師が病院施設で行っている業務を在宅現場にも望んでいるということなのだろう。そう考えると、薬局が在宅医療業務を継続可能とするためには担当薬剤師一人が抱えるのではなく、他の薬剤師への研修・情報共有・タスクシェアが必要だ。
薬剤師にとっては無理難題と映るが、実際に行政は「現状の薬剤師」に満足していないということだから対応していかざるを得ないだろう。同じように「健康サポート薬局」「地域連携薬局」は取得することで完了するのではなく、継続的に地域医療をサポートし、他の薬局も巻き込んで牽引していくことが必要なのだと思う。
【2023.2月号 Vol.321 保険薬局情報ダイジェスト】
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