保険薬局
(22)アルコール依存症にならない!
上手なお酒との付き合い方について考える
薬剤師 産業カウンセラー 荒井 なおみ今年は年始から大きな災害やいくつもの事件・事故に見舞われました。被災され困難な中にある方々の心身の健康が守られますよう願っています。
さて、お酒に触れる機会が多かった年末年始を振り返り、今回は上手なお酒との付き合い方について考えていきたいと思います。
さて、お酒に触れる機会が多かった年末年始を振り返り、今回は上手なお酒との付き合い方について考えていきたいと思います。
1.アルコール依存症とは
お酒はコンビニエンスストアやスーパーマーケットでも買えますし、私たちの生活のごく身近にあります。ストレス解消、頑張ったご褒美、寝酒など様々な理由でお酒を飲みます。「お酒は百薬の長(昔はこんな言い方をしたものです)」、健康維持として飲む方もいらっしゃるでしょう。そこで、お酒と上手に付き合うために注意していただきたい『アルコール依存症』について、厚生労働省・生活習慣病予防のための健康情報サイト(e-ヘルスネット)から関係する情報をお届けします。
アルコール依存症とは、「飲酒を続け、耐性・精神依存・身体依存が形成され、飲酒のコントロールができなくなる状態」を指します。アルコールは、麻薬、覚せい剤、たばこ、睡眠薬などと同じく依存性のある薬物の一種です。ですから飲酒している人は誰もが依存症になる可能性があります。依存症はゆっくりと進行するため、依存が作られている途中では本人が気付くことは難しいと言われています。
「もしかして依存症?いやいやそんなはずはない」と自問自答している方のために、WHOによって開発されたスクリーニングテストをご紹介します。質問項目のみを示しますので、セルフチェックをご希望の方はネット検索をしてみてください。テストの結果が気になる方は、医療機関を受診することをお勧めします。
他には、新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト(新KAST)などもあります。
アルコール依存症とは、「飲酒を続け、耐性・精神依存・身体依存が形成され、飲酒のコントロールができなくなる状態」を指します。アルコールは、麻薬、覚せい剤、たばこ、睡眠薬などと同じく依存性のある薬物の一種です。ですから飲酒している人は誰もが依存症になる可能性があります。依存症はゆっくりと進行するため、依存が作られている途中では本人が気付くことは難しいと言われています。
「もしかして依存症?いやいやそんなはずはない」と自問自答している方のために、WHOによって開発されたスクリーニングテストをご紹介します。質問項目のみを示しますので、セルフチェックをご希望の方はネット検索をしてみてください。テストの結果が気になる方は、医療機関を受診することをお勧めします。
他には、新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト(新KAST)などもあります。
アルコール依存症のチェックシート(AUDIT)
- あなたはアルコール含有飲料をどのくらいの頻度で飲みますか?
- 飲酒するときには通常どのくらいの量を飲みますか?
- 1度に6ドリンク以上飲酒することが、どのくらいの頻度でありますか?
- 過去1年間に、飲み始めると止められなかったことが、どのくらいの頻度でありましたか?
- 過去1年間に、普通だと行えることを飲酒していたためにできなかったことが、どのくらいの頻度でありましたか?
- 過去1年間に、深酒の後体調を整えるために、朝迎え酒をせねばならなかったことが、どのくらいの頻度でありましたか?
- 過去1年間に、飲酒後罪悪感や自責の念にかられたことが、どのくらいの頻度でありましたか?
- 過去1年間に、飲酒のため前夜の出来事を思い出せなかったことが、どのくらいの頻度でありましたか?
- あなたの飲酒のために、あなた自身か他の誰かがけがをしたことがありますか?
- 肉親や親戚、友人、医師、あるいは他の健康管理にたずさわる人が、あなたの飲酒について心配したり、飲酒量を減らすように勧めたりしたことがありますか?
2.寝酒は、良い睡眠を得られない
ではここで皆様へクイズを出したいと思います。
お酒を飲めば気持ちよく眠れる。嘘か本当か。
いろいろ考えていくほど答えに悩んでしまうかもしれません。なぜなら、アルコールは寝付くまでの時間を短縮させますので寝つきは良くなります。しかし、寝る1時間前に飲んだアルコールは少量であっても睡眠の後半部分を障害します。寝つきは良いが夜中に目が覚めて、その後なかなか眠れないという現象が起きてしまいます。寝る6時間前に飲んだアルコールであっても睡眠後半部分の覚醒度を上げるとのこと。
健康な深い睡眠のためにはアルコールの力を借りない方がいいのです。e-ヘルスネット「不眠症」に対処法が載っています。お酒に頼らず眠れるように少しずつ実践していただければと思います。
お酒を飲めば気持ちよく眠れる。嘘か本当か。
いろいろ考えていくほど答えに悩んでしまうかもしれません。なぜなら、アルコールは寝付くまでの時間を短縮させますので寝つきは良くなります。しかし、寝る1時間前に飲んだアルコールは少量であっても睡眠の後半部分を障害します。寝つきは良いが夜中に目が覚めて、その後なかなか眠れないという現象が起きてしまいます。寝る6時間前に飲んだアルコールであっても睡眠後半部分の覚醒度を上げるとのこと。
健康な深い睡眠のためにはアルコールの力を借りない方がいいのです。e-ヘルスネット「不眠症」に対処法が載っています。お酒に頼らず眠れるように少しずつ実践していただければと思います。
3.アルコール依存症にならないために
依存症にならずおいしくお酒を飲むためにはどうしたらよいでしょう。患者さんにも薬剤師としてお酒の飲み方を指導する必要があります。私は急性疾患の患者さんには「薬を飲んでいる間だけ、お酒を我慢することはできますか?」と聞いてみます。ほとんどの患者さんは「できます」、たまに「がんばります」という方も。是非頑張ってほしいなと思います。
「12の飲酒ル―ル」をご紹介します。
ここから、今日から始めてみませんか。
- 飲酒は1日平均2ドリンク以下(1ドリンク:日本では純アルコール10g →ビール中瓶・ロング缶の半分、日本酒0.5合)
- 女性・高齢者は少なめに
- 赤型体質も少なめに
- たまに飲んでも大酒しない
- 食事と一緒にゆっくりと
- 寝酒は極力控えよう
- 週に2日は休肝日( 依存を予防するためでもあります。)
- 薬の治療中はノーアルコール
- 入浴・運動・仕事前はノーアルコール
- 妊娠・授乳中はノーアルコール
- 依存症者は生涯断酒
- 定期的に検診を
今回はアルコール依存症について考えてみました。ご参考になれば幸いです。
【2024.2月号 Vol.333 保険薬局情報ダイジェスト】
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