保険薬局

【続き】令和6年度調剤報酬改定ポイント~賃上げ~

薬局の体制に係る評価の見直し
たんぽぽ薬局株式会社 薬剤師 緒方孝行
中医協の議論の中で、グループとして敷地内薬局を1店舗でも経営している場合は全ての薬局の調剤基本料を一律に下げるというイメージ図が提示されていたが、今回の改定においては一旦見送られた形となっている。だが、引き続き議論を行うという整理となっているため、今後も議論の動向には注意が必要であろう。

さて、話を戻してどこに注力するか、ということだが、やはり新設された加算などをもれなく算定することや、質の高い在宅医療業務には手厚い改定となっていることから、外来業務と在宅医療業務のバランスを再考し、企業として取り組みを整理していくことが必要となるだろう。とりわけ、先に述べた医療DX推進体制整備加算や連携強化加算といった点数については、ある程度の機能がある薬局であれば算定しやすいものとなっている。特に連携強化加算については、地域支援体制加算取得の施設要件が外れたため、第二種協定指定医療機関の取得要件はあるものの、比較的敷居を下げた印象である。基本料の3点増点に一喜一憂することなく、求められる薬局像を明確にしつつ、加算要件と自社の状況を見極めながらの薬局経営が必要となるだろう。


厚生労働省 令和6年度診療報酬改定の概要( 調剤)より一部抜粋


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【2024.6月号 Vol.337 保険薬局情報ダイジェスト】