組織・人材育成

【続き】褒めたのに!

新人さんとの向き合い方について考える
組織力アップトレーナー 株式会社メディフローラ 上村 久子
「褒める」には2種類あると考えます。例えば、お子様がパズルを完成させた際に、以下のどちらの意味に近い褒め方をされますか?

①完成させてスゴイ!

②最後まであきらめないでスゴイ!

この2つは明確に違いがあります。①は結果を褒めており、②はプロセスを褒めているという違いです。つまり、①は自分ではコントロール出来ないもの、②は自分でコントロール出来るものと言い換えることが出来ます。

今回ご紹介したケースの場合、出来ているという結果を重視して褒めており、確認したところ院長先生はプロセスについてはコメントしていませんでした。Aさんにとって、結果という自分にコントロール出来ないものばかり評価されていたということは、望ましい結果が出ない状況では自分は褒められないため、「私は承認されていない」という自己認識から否定的な思考になり、前向きなコミュニケーションという行動が伴わなくなってしまったのです。

結果を褒めることは決して悪いことではありません。出来たことについて承認することは大切です。
ただ、それだけに偏ってしまうと結果が伴わない場合に自己否定に陥り兼ねません。承認をする、ということをご本人のより良い改善に向けたモチベーションにするためには、ご自身でコントロール出来る“過程”を褒めることも意識しては如何でしょうか。きっとより良い反応が得られると思いますよ!ご自身が誰かを褒めるときに使われる「言葉」に注目してみてくださいね。


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【2024. 5. 1 Vol.591 医業情報ダイジェスト】