介護施設
ケアプランデータ連携システムとLIFE導入でケアマネジメントが大きく変わる
ケアプランデータ連携システム開始
株式会社メディックプランニング 代表取締役 三好 貴之
▼ケアプランデータ連携システム開始
2023年4月より「ケアプランデータ連携システム(以下、連携システム)」が開始されました。これは、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが作成した居宅サービス計画書やサービス提供事業所者のサービス利用票や実績票などが、今までのようにFA Xや郵便ではなく、この連携システムによってオンラインでやりとりができるようになるというものです(図)。クライアント先の通所介護では、利用開始時にケアマネジャーから居宅サービス計画書が届かず、通所介護計画書の作成が利用開始時に間に合わないことやケアマネジャーの介護報酬請求に合わせて利用実績票をFAXや郵送、場合によっては持参することもあり、非常に手間がかかっていました。しかし、これが連携システム上で共有できれば、かなりの効率化につながることは間違いありません。
2023年1月24日に開催された「ケアプランデータ連携システム説明会」資料によれば、この連携システムを使うことで、ケアマネジャーとサービス提供事業者との情報共有の時間は、3分の1に削減され、費用も年間約6.8万円削減できると試算されています。また、多くの介護ソフトと連動するため、例えば、サービス提供事業者が利用実績を自分の事業所の介護ソフトに入力すれば、そのデータがシステムに転記されます。その情報をケアマネジャーも共有できるため、ケアマネジャーもそのまま請求データとして使えるようになります。これらが上手く機能すれば、ケアマネジャー、サービス提供事業者ともに非常に情報共有が楽になることは間違いないでしょう。
2023年1月24日に開催された「ケアプランデータ連携システム説明会」資料によれば、この連携システムを使うことで、ケアマネジャーとサービス提供事業者との情報共有の時間は、3分の1に削減され、費用も年間約6.8万円削減できると試算されています。また、多くの介護ソフトと連動するため、例えば、サービス提供事業者が利用実績を自分の事業所の介護ソフトに入力すれば、そのデータがシステムに転記されます。その情報をケアマネジャーも共有できるため、ケアマネジャーもそのまま請求データとして使えるようになります。これらが上手く機能すれば、ケアマネジャー、サービス提供事業者ともに非常に情報共有が楽になることは間違いないでしょう。
図: 2023年1月2 4日 ケアプランデータ連携システム説明会 資料

▼次期改定では居宅介護支援事業所にもLIFE導入
さらに、来年の介護報酬改定では、今まで対象になっていなかった居宅介護支援事業所と訪問系サービス事業所にもLIF Eが導入される可能性が高くなりました。今までは、サービス提供事業所がそれぞれの方法で状況報告書を作成し、書面や口頭で利用状況を伝えていました。最近では、書面や口頭以外に動画を用いて報告するケースもみられるようになっていました。しかし、LIFEが居宅介護支援事業所に導入されれば、状況報告はLIFEがベースになってくるでしょう。LIFE関連の加算算定に関しては「データ提出」だけではなく、「利用者へのフィードバック」も求められているため、居宅介護支援事業所のケアマネジャーは、自事業所で作成したLIFEデータとサービス提供事業者のLIFEを使って「自分のケアプランが上手くいっているかどうか」確認していくようになるでしょう。これによって、サービス提供事業者のなかで行われていたPDCAサイクルが、事業所を跨いで利用者のケアプラン全体で回せるようになってきます。さらに、LIFEのフィードバックデータは、現在は、施設・事業所単位ですが、利用者個人データのフィードバックが始まれば、より客観的に評価できるようになってきます。
▼ICT化の課題は、ケアマネの高齢化
このシステムとLIFE導入の2点でケアマネジメントが大きく変わってくることは間違いありませんが、一方で、ケアマネジャーがこれに対応できるかどうかという課題があります。筆者のクライアント先のA法人ではケアマネジャーの高齢化が問題になっており、先日、調べてみたところ、法人内のケアマネジャーの平均年齢が50歳を超え、なかには65歳以上の方も数名おられました。また、近隣の居宅介護支援事業所にも聞いてみたところ、どこも同じような状況であり、地域全体でケアマネジャーの高齢化が進んでいるようです。
高齢化の要因としては、以前は、介護職のキャリアラダーにて「介護福祉士→ケアマネジャー」という流れがありましたが、最近ではケアマネジャーを目指す介護職が減少し、逆に「大変そうな仕事」「試験が難しそう」と敬遠されているとのことでした。筆者は、クライアント先の幹部の皆様に「このままでは、10年後、法人内にケアマネジャーがいなくなります」と進言し、既存の若い介護職がケアマネジャーを目指せるように、資格の取得支援、勤務時間の調整、資格手当の増額などケアマネジャーになる魅力を作っています。
今後も介護業界全体のICT化は進んでいくことでしょう。忘れてはいけないのは、ICT化に関しては、「これから最先端のことをやる」ではなく、介護業界全体が「遅れているのを取り戻す」ということです。ケアマネジャーの人材育成も含めて取り組む必要があります。
【2023. 5. 15 Vol.568 医業情報ダイジェスト】
高齢化の要因としては、以前は、介護職のキャリアラダーにて「介護福祉士→ケアマネジャー」という流れがありましたが、最近ではケアマネジャーを目指す介護職が減少し、逆に「大変そうな仕事」「試験が難しそう」と敬遠されているとのことでした。筆者は、クライアント先の幹部の皆様に「このままでは、10年後、法人内にケアマネジャーがいなくなります」と進言し、既存の若い介護職がケアマネジャーを目指せるように、資格の取得支援、勤務時間の調整、資格手当の増額などケアマネジャーになる魅力を作っています。
今後も介護業界全体のICT化は進んでいくことでしょう。忘れてはいけないのは、ICT化に関しては、「これから最先端のことをやる」ではなく、介護業界全体が「遅れているのを取り戻す」ということです。ケアマネジャーの人材育成も含めて取り組む必要があります。
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「疑義解釈資料の送付について(その30)」を追加しました
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2026-01-26【セミナーのご案内】2026年度診療報酬改定を踏まえたリハビリ機能強化による病院の経営戦略
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