病院・診療所

医療DX推進体制整備加算と医療情報取得加算の個別改定事項

個別改定項目における運用の変更点とマイナ保険証の留意点
株式会社ウォームハーツ 古矢 麻由
2024年7月17日中医協にて個別改定項目が答申され、8月20日告示が発出されました。
マイナ保険証を基本とする仕組みへの移行に伴い、新たな区分評価が 「医療DX推進体制整備加算」 は本年10月1日から、 「医療情報取得加算」 は12月1日から適用されます。また、10月1日からの長期収載品の保険給付の見直しに関する院内掲示が必要です。
本稿では個別改定項目における運用の変更点や、最近ご質問の増えているマイナ保険証の留意点についてお伝えいたします。

適用後
A000 初診料 291点
注15 医療情報取得加算(月1回限り) +1点

A001 再診料 /A002 外来診療料
注19/注10 医療情報取得加算(3月に1回限り)+1点

A000 初診料 
[届出要] 注16 (月1回)
イ 医療DX推進体制整備加算1 + 11点
ロ 医療DX推進体制整備加算2 + 10点
ハ 医療DX推進体制整備加算3 + 8点

Q1: 7月17日に答申された個別改定項目の変更点を教えて下さい。

A1:変更点は次の通りです。
① 医療情報取得加算1~4は、加算の点数差がなくなります。
② 医療DX推進体制整備加算は、マイナ保険証の利用実績に応じて、3区分設けられます。

マイナ保険証利用率

* 2025年4月以降のマイナ保険証利用率の実績要件は、本年末を目途に検討、設定する予定です。

③ 医療DX推進体制整備加算1と2の施設基準に、 「マイナポータルの医療情報等に基づき、患者からの健康管理に係る相談に応じること」 が加わります。

●Point:マイナ保険証利用率のベース
【2024年10月~2025年1月】
適用時期の2月前*のオンライン資格確認件数ベース又は適用時期の3月前*のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率のいずれか高い方。

【2025年2月以降】
適用時期の3月前*のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率のみ。
⇒ 利用率によって、算定する加算区分が月ごとに変わる可能性があります(患者説明や医事コンビュータの設定にご注意下さい)。
* その前月及び前々月の利用率を用いることも可能(3ヶ月のうち最高値を適用する)



●Point:マイナ保険証利用率の施設基準届出
利用率に関する施設基準は、毎月、社会保険診療報酬支払基金から報告される利用率が基準を満たしていればよく、地方厚生(支)局長への届出を行う必要はありません。
※ 既に施設基準を届け出た保険医療機関において、利用率要件が基準に満たない場合は、加算を算定できません。(疑義解釈通知で規定予定)

Q2:マイナ保険証の受付は毎回必要ですか?

A2: 毎回必要です。マイナ保険証で、患者さんの保険資格や医療情報等の閲覧同意について確認します。(厚労省 「よくある質問~マイナ保険証について~(令和6年7月版)」 )

Q3: マイナ保険証やマイナポータル、健康保険証から確認できない場合は、どのようにレセプト請求したらよいでしょうか。

A3: 次の順に可能な方法を選択してレセプト請求下さい。
1) 患者からの聞き取りや過去の受診歴等から確認できた 「現在」 の被保険者番号等を入力する。
2) オンライン資格確認における 「資格(無効)」 画面や過去の受診歴等から確認できた 「過去」 の被保険者番号等を入力する。
 → 資格無効の場合には喪失した 「旧資格情報」 で請求して下さい。
3) 被保険者資格申立書に記入された患者の住所・連絡先等を摘要欄に記載の上、被保険者番号等は不詳として 「7」 を必要な桁数分入力する。
→ 資格情報なしの場合には「不詳レセプト」として請求をして下さい。
出典: 第179回社会保障審議会医療保険部会資料 「医療機関・薬局にマイナンバーカードを持参された方の資格確認とレセプト請求(12月1日までの取扱い)」 (令和6年6月21日)

なお、マイナ保険証利用促進のための支援金制度の対象期間が2024年8月に延長されています。詳しくは医療機関等向け総合ポータルサイトをご参照下さい。


【22024. 9. 15 Vol.600 医業情報ダイジェスト】