組織・人材育成
目標設定と目標面接の重要性
何を、どの程度、どのような方法で、いつまでにするのか
株式会社To Doビズ 代表取締役 篠塚 功人事評価は、半年や1年間の部下の職務行動を捉え評価するものです。部下の活動結果から部下の強み・弱みを分析し、その結果を部下へフィードバックして部下の成長を支援します。過去をふり返り、部下が期待通りの活動ができなかった原因を追究し、上司と部下とで話し合いを持つことは大事なことです。しかし、過去の活動をふり返って、十分満足できる人はそれほど多くはないでしょう。年度当初の育成面接で、1年間の活動結果について、上司からしつこく言われると、責められているように感じて、やる気をなくす人もいるのではないかと危惧します。やはり新年度初めの面接は、評価結果の面接(育成面接)よりも、新たな目標に取り組むといった目標面接を重視すべきだと感じます。そこで、今回は、目標設定と目標面接のポイントについて考えます。
何を、どの程度、どのような方法で、いつまでにするのか
前年度の目標が達成できなかったとすれば、新年度は、必ず目標を達成してもらいたいものです。目標を達成するために大事なことは、最初の緻密な計画にあるのではないでしょうか。目標管理シートに、「何を、どの程度、どのような方法で、いつまでにするのか」を、きちんと書いてもらうことが、目標達成に近づくことだと考えます。また、多くの病院の目標管理シートを見ると、「どの程度」といったことが書かれていない目標が多く見られます。例えば、看護師採用担当の人事係長が、「来年度新卒看護師を採用する」という目標を立てたとして、1名と10名では、目標の難易度は全く異なります。さすがに、このような場合には「どの程度」は書かれているだろうと思われるかもしれませんが、実際には書かれていないものが多く見られます。よく見受けられるのが「勉強会を自分が講師になって行う」というような目標ですが、半年間の評価期間中に15分の勉強会を1回行うのと、1時間の勉強会を6回行うのでは、目標の難易度は異なります。上司は、その勉強会によってもたらされるべき効果を期待して目標として認めるのでしょうから、どの程度やれば効果が出るかを考え、そのような目標へ修正するよう指導しなければなりません。人事評価を行うために目標を立ててもらっているのではなく、部署の目標を達成するため、あるいは、業務の質を上げていくために、目標を立ててもらっていることを忘れてはいけません。
また、期日が明確でないものも多く見られます。目標を達成するために5つの計画を立てたとすれば、計画には「いつまでにするのか」という期日を必ず明記すべきでしょう。期日がないものは、評価期間中のできる時にやりますということでしょうが、できる時など訪れないため、評価期間の最後の頃に慌てて取り組み、達成できなくなるのです。いつまでにというデッドラインを明確にして、1つ1つ計画をクリアしていくことで目標は達成できるのだと考えます。どのような方法で行うつもりなのかも書かれていない目標が見られます。もちろん、いろいろな方法を後から思いつく場合もあるでしょう。しかし、目標設定時に具体的な方法が全くない状態の博打のような目標を、部署をマネジメントする管理職が認めてはいけません。
目標には、少なくとも「何を、どの程度、どのような方法で、いつまでにするのか」をアクションプランとして書くよう、研修会で指導をしていますが、反論として「4月の目標設定時には具体的な計画を立てられない」という意見が聞かれます。その場合には、1ケ月後でもよいので、具体的な計画書を出すよう指導をしています。部署を預かる管理職は、効果的、効率的な部署運営を期待されているのですから、具体的な計画が示されないような曖昧な目標では達成する可能性も不明であり、OKとすることなどできないはずです。
また、期日が明確でないものも多く見られます。目標を達成するために5つの計画を立てたとすれば、計画には「いつまでにするのか」という期日を必ず明記すべきでしょう。期日がないものは、評価期間中のできる時にやりますということでしょうが、できる時など訪れないため、評価期間の最後の頃に慌てて取り組み、達成できなくなるのです。いつまでにというデッドラインを明確にして、1つ1つ計画をクリアしていくことで目標は達成できるのだと考えます。どのような方法で行うつもりなのかも書かれていない目標が見られます。もちろん、いろいろな方法を後から思いつく場合もあるでしょう。しかし、目標設定時に具体的な方法が全くない状態の博打のような目標を、部署をマネジメントする管理職が認めてはいけません。
目標には、少なくとも「何を、どの程度、どのような方法で、いつまでにするのか」をアクションプランとして書くよう、研修会で指導をしていますが、反論として「4月の目標設定時には具体的な計画を立てられない」という意見が聞かれます。その場合には、1ケ月後でもよいので、具体的な計画書を出すよう指導をしています。部署を預かる管理職は、効果的、効率的な部署運営を期待されているのですから、具体的な計画が示されないような曖昧な目標では達成する可能性も不明であり、OKとすることなどできないはずです。
目標面接のポイント
目標面接では、目標を立てた理由をよく確認し、具体的なアクションプランが目標管理シートに書かれていなければ、どのような計画で目標を達成しようとしているかを質問し、十分説明してもらうことが必要です。そして、計画が曖昧だったり、十分考えられていない場合には、様々な示唆や助言を与え、共に考えることも必要でしょう。部下の能力や今までの経験から判断して、少し背伸びをする位の難易度の目標となれば、部署の目標達成に貢献するだけでなく、部下の成長にも寄与することと思います。また、目標を少し高いレベルに修正する場合、「君ならできる」と信じて任せることを伝え、また、必要なサポートを行うことを約束するなどして、少し背伸びをする目標に、自ら納得して修正をしてもらうことが、部下の自律性を育む上でも大事なことと思われます。そして、面接の最後には、部下の日頃の協力への感謝や期待を伝えるとともに、目標達成で困ったことがあれば、必ず報告、連絡・相談をしてほしい旨を伝え、目標面接を終えるとよいでしょう。
【2023. 3. 1 Vol.563 医業情報ダイジェスト】
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