組織・人材育成
経営戦略と人事評価と進捗管理
数値目標とアクションプランと支援のタイミング
株式会社To Doビズ 代表取締役 篠塚 功先日、某病院で医師を対象に人事評価の導入説明会を行いました。説明会では、病院の経営目標を達成するために、先生方一人ひとりに期待する評価項目と目標数値をお伝えするので、その目標数値を達成するための方策を事務局と一緒に考え、アクションプランとして明確にし、事務局とともにその目標数値を達成してもらいたいとお願いしました。そして、医師全員が目標を達成することで、全員の人事評価がS評価となり、全員の業績年俸が大幅に上がることを目指すとお伝えしたわけです。すなわち、各医師に期待する入院受持患者数や外来患者数等を予め示し、その数値を達成するために、事務局も一丸となって協力するので、数値を達成するための活動に尽力してもらいたいとお願いしました。そして、事務局にも、各医師の目標数値の動きを毎月確認し、目標達成が難しくなりそうな場合には、患者を増やすための方策等を再検討して、必ず目標を達成してもらいたいとお願いしています。経営戦略と人事評価が連動していれば、人事評価の結果がよくなれば経営数値もよくなるのですから、全医師の年俸を上げても問題ないわけです。
従来のような何となく能力が上がったから賃金も上げるといった人事・賃金制度では、医業収益は変わらないのに賃金だけが上がり人件費率も上がってしまいますが、経営戦略と連動していれば、みんなが目標を達成して人事評価もよくなり、賃金も上がり、達成感を感じることで、モチベーションも上がることになります。これは、医師だけではなく、他の職員の人事評価でも言えることですが、ここで大事なことは、具体的方策(アクションプラン)と進捗管理になります。
従来のような何となく能力が上がったから賃金も上げるといった人事・賃金制度では、医業収益は変わらないのに賃金だけが上がり人件費率も上がってしまいますが、経営戦略と連動していれば、みんなが目標を達成して人事評価もよくなり、賃金も上がり、達成感を感じることで、モチベーションも上がることになります。これは、医師だけではなく、他の職員の人事評価でも言えることですが、ここで大事なことは、具体的方策(アクションプラン)と進捗管理になります。
数値目標とアクションプランと支援のタイミング
最近は、経営目標と連動した人事評価として、目標管理に力を入れています。病院の経営目標を達成するために、管理職が自部署の目標を設定し、その目標達成を、各職員の目標へと落とし込み、職員全員が目標を達成することで、部署の目標が達成され病院の経営目標が達成されます。
ここで、目標達成のためのポイントは、経営目標と連動した自部署の目標を「数値」で表すことです。そして、その数値を達成するための具体的な方策が、職員一人ひとりの目標になるわけです。医師のように、自ら単独で患者を診るのであれば、個人の目標も数値で表せるでしょうが、医師以外の職員では、個人の目標として数値目標は立て難い部署もあります。しかし、そのような部署でも、部署としては経営に貢献できる数値があるはずですから、部署目標は数値で表すべきでしょう。
数値により、自部署の活動の病院への貢献度が分かります。また、数値であれば、伸び悩んでいることは一目瞭然ですから、素早く対策を立て、職員一人ひとりがその対策を迅速に実行することができます。個人であれ組織であれ、数値に基づく判断は確実だと思われます。したがって、常に、その数値を把握し目標達成に向けて活動し続けることができるはずです。この数値の把握と目標達成のための活動支援は、医師以外では、各管理職や指導職にお願いしています。しかし、医師については、マネジメントする管理職が不在であること、事務局が支援することで事務局の目標に数値目標を入れられる等のメリットがあることから、冒頭の病院では、医師の科長ではなく、事務の経営職等に医師の目標管理の支援を担ってもらうことにしたわけです。
部署の目標数値等(個人で数値目標を設定できる場合には個人の目標数値等)に気を配ることで、進捗管理をスムーズに行えるものと考えます。しかし、数値で目標を設定してはいるものの、その数値を達成するための具体的な方策が書かれていない目標管理シートを目にすることがあります。具体的なアクションプランを立て、その活動の進捗管理を適切に行うことが基本です。
ここで、目標達成のためのポイントは、経営目標と連動した自部署の目標を「数値」で表すことです。そして、その数値を達成するための具体的な方策が、職員一人ひとりの目標になるわけです。医師のように、自ら単独で患者を診るのであれば、個人の目標も数値で表せるでしょうが、医師以外の職員では、個人の目標として数値目標は立て難い部署もあります。しかし、そのような部署でも、部署としては経営に貢献できる数値があるはずですから、部署目標は数値で表すべきでしょう。
数値により、自部署の活動の病院への貢献度が分かります。また、数値であれば、伸び悩んでいることは一目瞭然ですから、素早く対策を立て、職員一人ひとりがその対策を迅速に実行することができます。個人であれ組織であれ、数値に基づく判断は確実だと思われます。したがって、常に、その数値を把握し目標達成に向けて活動し続けることができるはずです。この数値の把握と目標達成のための活動支援は、医師以外では、各管理職や指導職にお願いしています。しかし、医師については、マネジメントする管理職が不在であること、事務局が支援することで事務局の目標に数値目標を入れられる等のメリットがあることから、冒頭の病院では、医師の科長ではなく、事務の経営職等に医師の目標管理の支援を担ってもらうことにしたわけです。
部署の目標数値等(個人で数値目標を設定できる場合には個人の目標数値等)に気を配ることで、進捗管理をスムーズに行えるものと考えます。しかし、数値で目標を設定してはいるものの、その数値を達成するための具体的な方策が書かれていない目標管理シートを目にすることがあります。具体的なアクションプランを立て、その活動の進捗管理を適切に行うことが基本です。
アクションプランの進捗管理のポイント
目標数値を達成するためのアクションプランが緻密に立てられていても、その通りに実行できなくては、目標など達成できるわけがありません。緻密に計画を立てていても、実際には、その通りの活動ができないことは珍しくありません。したがって、多くの部下を持つ管理職は、部下の能力と意欲に応じて、次のように進捗管理の方法を変えるとよいでしょう。①意欲も能力も高い部下:できるだけ部下に任せて必要な時に報告・連絡・相談を受けます。②意欲は高く能力が低い部下:目標が滞りなく行われているか定期的なチェックをします。③能力は高いが意欲が低い部下:やる気を出させるようなコミュニケーションを取るようにします。④意欲も能力も低い部下:分かりやすく具体的な指示を出し、常に確認が必要です。
【2023. 6. 1 Vol.569 医業情報ダイジェスト】
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