保険薬局

【続き】令和6年度調剤報酬改定のポイント

薬局における体制評価と質の高い在宅業務への評価の見直し
たんぽぽ薬局株式会社 薬剤師 緒方孝行
 多職種との連携の評価として、医師の訪問診療への同行やIC Tを活用した処方箋交付前の処方提案に基づく処方変更に係る評価(在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料:残薬調整に係るもの以外40点、残薬調整に係るもの20点)が新設された。

また計画的に実施する訪問薬剤管理指導の前の段階で患家を訪問し、多職種と連携して今後の訪問薬剤管理指導のための服薬状況の確認や薬剤管理等を実施した場合の評価(在宅移行初期管理料:230点)も新設された。ただしこちらの対象患者は、認知症患者・精神障害者である患者など自己による服薬管理が困難な患者、「人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児」である18歳未満の患者、6歳未満の乳幼児、末期のがん患者及び注射による麻薬の投与が必要な患者と定義されている。

 次に高齢者施設の薬学的管理の充実として、ショートステイ(短期入所生活介護等)の利用者を訪問して服薬指導等を行った場合、介護老人保健施設・介護医療院の患者に対して抗がん剤・抗ウイルス剤・麻薬等の処方箋対応、施設入所時に服薬支援が必要な患者に指導等を行った場合の評価として、服薬管理指導料3が新設されている。




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【2024.5月号 Vol.336 保険薬局情報ダイジェスト】